アドバイザー活動

石川県では中小企業の経営相談に専門家を派遣する「企業ドック制度」を設けています。私はこの制度の「専門家」に登録されています。私の専門分野は「販売促進」です。これまでに石川県中小企業団体中央会や森本商工会、内灘商工会、白山商工会、野々市商工会からの依頼で、数社の経営相談にお応えしています。

この制度は派遣される回数が限られており、数回の訪問で的確な助言を行い、それなりの「見える成果」を出さなければなりません。私の場合は、食品の特産品開発をいくつか手掛けていますので、主に食品関係の企業からの相談を受けています。 


石引商店街のまち塾

しばらく「まち塾」の話題が続きます。12月3日(土曜日)は金沢の石引商店街(いしびき)の「なかむら生菓子店(下馬店)」で親子和菓子づくり体験のまち塾を開講しました。受講者は親子4組と高校生の姉と小学生の弟という微笑ましいチーム。店主の中村さんが上生菓子のモチーフに選んだのが「なでしこ」。秋の花ですが、撫子、子を撫でるとも書くので、親子の和菓子づくりにふさわしいと説明されました。これは事前の打ち合わせにはなかったこと。菓子職人さんは素敵な心遣いをしてくれます。受講者はいずれもご近所の方ばかり。お母さんと小学生の女の子ふたりのグループには、途中で、留守番していたお父さんと息子さんもやってきて、ご近所感あふれる塾になりました。和菓子づくり実習はお店にとっては手間のかかることでしょうが、今回の塾のように、ご近所に眠っている新たな顧客の掘り起こしになるように思いました。写真の四角い箱は蒸籠(せいろ)です。金沢では婚礼などおめでたいことがあった時に五色生菓子をご近所に配る風習があります。玄関先にこの蒸籠が積まれていたら、おめでたいことがあったしるし。いまでは金沢でもほとんど見かけることがありません。このような金沢の和菓子に関わる生活文化も話していただきました。(8日書き込み)


輪島のまち塾

 

昨日(11月30日)は「まち塾」という商店街支援事業で、輪島市の「わいち商店街」にいました。昼は和食の「海亭のと吉」、夜はイタリアンの「オリゾンテ」の2箇所で開催。輪島のコーディネートは別の方が担当していて、私は見ているだけの気楽な立場です。

のと吉では店主の坂口竜吉さんの「地物を家庭でも」との思いから、旬の香箱ガニのさばき方を実習し、それをカニの出汁を効かせた釜飯に載せていただきました(受講者が、ね)。他には鰤大根と鱈のアラ汁、デザートの「すいぜん」。いずれも地物を使った郷土料理(もちろん料亭の味)です。それらが百年前に作られた輪島塗のお椀に盛られて並ぶ、贅沢でおいしい塾になりました。坂口さんからは、お客様の中に「鰤の刺身は要らない」とわざわざ断れた方がいて、県外の方で養殖しか知らないのだろうと、「試しにこれを食べてみてください」と能登の天然鰤を出したところ「これまでの鰤とは違う、おいしい」と喜ばれた、との貴重なエピソードを聞くことができました。飲食店は輪島の魅力を伝える案内人という大切な役割を担っていますが、それを真面目に実践されている様子が見えるような塾でした。今度は坂口さんお料理を食べてみたいと思います。

一方、オリゾンテ(orizzonte=地平線)は、まち塾を開催するまでの打ち合わせで、私たちコーディネーターは大いに戸惑いました。というのも、店主の総領泰久(そうりょうやすひさ)さんがお店経営で実現しようとしている“総領ワールド”を、私たちが理解できなかったからです。「輪島でイタリアンのスタイルを広めたい」と最初の打ち合わせで語られていましたが、塾が終わったいまになって、ようやく、その真意に気がつきました。修行が足りません、反省です。さて、私たちが想定しているまち塾は、店主の講話と実習とで構成されていますが、オリゾンテのまち塾は香箱蟹のスープと野菜サラダで始まりました。そして総領さんは「今日はレディーファーストです。男性が女性にお料理をサーブしてください。そして、食べるだけではなく、トークなどで場を盛り上げてください」と話されたのです。輪島のイタリアンのパイオニアとして開業から5年間、考えたり工夫したりしてきたことが山ほどある、それがうかがえるひとことでした。受講者からは歓声があがり、男性はおずおずとサーブを始め、なごやかな食事会になりました。口で説明するよりも雄弁にイタリアンの楽しみ方を実習できたのです。これは脱帽でした。こう書くと凄い人に聞こえるでしょうが、お店に行くと、総領さんが自然体で立っているだけですから、念の為に。

 

というわけで、私にとって収穫の多い輪島のまち塾になりました。(平成28年12月1日書き込み)


「金沢ゆわく 柚子と生姜のお酒」(H26年2月22日書き込み) 

1年がかりで開発に取り組んでいた柚子リキュールが完成し、このほど発売になりました。商品名はちょっと長いのですが、「加賀鶴・金沢ゆわく・柚子と生姜のお酒」と言います。原材料の柚子、生姜、清酒の原料米のどれも地元産であることが一番の特徴です。

商品名にある「加賀鶴」は製造した「やちや酒造」の代表銘柄。金沢ゆわくは金沢の奥座敷と呼ばれる湯のまち「湯涌温泉」のこと。この湯涌地区で栽培されている柚子を原料にしています。また、生姜についても、せっかくだから地元産にしようと、このお酒のために、JA金沢市が特別に栽培しました。

ラベルに竹久夢二の絵を使っているのは、湯涌温泉に夢二が愛人の彦乃さんと長逗留していたことがあり、また、ここに「金沢湯涌夢二館」という美術館があるところから、夢二館のコレクションから選びました。

というわけで、たくさんの皆様を巻き込みながら、このお酒が出来上がりました。ありがたいことです。

この商品開発の目的は「まちの酒屋さんの活性化」にあります。酒類販売がスーパーやコンビニにまで拡大し、昔ながらの「まちの酒屋さん」が存続の危機に瀕しています。そのような逆境のなかでも、「専門店」として生き残りをはかろうとしている意欲的な酒販店さんでグループをつくり、金沢の酒蔵「やちや酒造」と協働でオリジナル商品の開発に取り組んだのが、この「じわもんリキュール」シリーズです。「じわもん」とは金沢弁で「地物」のこと(これには諸説あるところですが)。

じわもんリキュールの第一弾が「加賀の紅茶のお酒」で、加賀産の「加賀の紅茶」を原料に。第二弾の「加賀の紅ほっぺのお酒」は加賀フルーツランドで栽培しているいちご「紅ほっぺ」を。そしてこの柚子のお酒を第三弾として発売しました。

柚子のお酒の商品開発は、それ以前のふたつのお酒(紅茶、紅ほっぺ)とは少し異なり、開発のパートナーが増えています。具体的には湯涌温泉のことですが、いわばエンドユーザーと共同開発したことが、今回のプロジェクトのポイントになりました。

ひとつは「酒質の方向」です。基本的には酒販店で酒質を決めましたが、湯涌温泉の皆様に何度も試飲していただき、温泉旅館に泊まられる方に飲んでいただく、旅館のウェルカムドリンクとして飲んでいただくことを念頭に置きました。

もうひとつは「金沢のお土産」という視点です。これまでのリキュールもギフトを想定していますが、今回は湯涌温泉でも販売するところから、それをより強く意識し、パッケージなどで「金沢らしさ」を打ち出しました。

さらにもうひとつ加えるなら「win-win」の関係づくりでしょう。この活動は酒販店と酒蔵の営利活動ですが、湯涌温泉の皆さん(旅館、飲食店、酒販店など)、夢二館、JA金沢市、栽培農家、石川県中小企業団体中央会(この事業を継続的に支援していただいています)の協力で成り立っています。パートナーの皆様にとってもメリットのある事業に育てようという意識が、酒販店メンバーに芽生えてきたことが大きな成果だと思っています。今回はメンバーが柚子と生姜の収穫のお手伝いもしました。

お酒が売れるだけではなく、お酒を媒介にして関係が生まれるように。じわもんリキュール事業をそのようにコーディネートできたら、と考えています。

 写真は「発表会」を伝える新聞記事。 

 

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発表会の新聞記事(2紙)
右が北國新聞、左が北陸中日新聞。北陸中日新聞の記事中に「純米酒に漬け込み」とあるが「本醸造酒」の間違い。これはこちらが用意した資料のミスです。すいません。引用するときは本醸造酒に直してください。
柚子のお酒20140221.pdf
PDFファイル 380.9 KB

■事例紹介「有限会社松風産業」

・相談内容「新商品白山わさびドレッシングの販売促進」

松風産業は白峰(白山市)の造園業者である。建設業者の農業参入として、白山わさびの栽培に着手した。「白山わさびのドレッシング」を開発中であり、その販売促進について相談を受けた。

・成果物

①    ネーミング(ブランド名) 「風のわさび」

②    ネーミング(商品名)   「風のわさびのシーズニング」

③    パッケージデザイン(瓶とラベル)

④    販促ツール(リーフレット)

・指導体制

 赤須企画事務所:相談業務・解決策の立案・製作物の監督

 製作パートナー:デザイン業務を有限会社BBO(金沢市)に依頼

 ■追加情報

2014年度の事業でとしてネーミングとパッケージをリニューアルした。

ネーミングは「風のわさびのシーズニング」から「風のわさびのドレッシング」に変更。

変更理由はシーズニングという名称を浸透できなかったため、一般的な名称にした。

パッケージはPETボトルを導入し、ガラス瓶も引き続き使用することにした。

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松風産業への提案
ネーミング、ロゴタイプ、商品のパッケージデザイン、リーフレットの提案をしました。この提案はいずれも商品に採用されています。
松風産業提案H23.pdf
PDFファイル 13.2 MB
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風のわさび(2015年)
2014年にリニューアルしたパッケージと新商品を紹介しています。
風のわさび2015.pdf
PDFファイル 607.4 KB