和紅茶の旅

紅茶を主題に、見聞きしたこと、考えたことを書きます。


サルトリイバラ喫茶室

地紅茶サミットで知り合った中野木綿子さんが、喫茶店を開店されたと聞き、上京の折に訪問しました。中野さんは自然食品のお仕事をしてきて、このお店で提供する国産紅茶やお料理も、その考え方を通しています。私が注文したのは小由留木紅茶(こゆるぎと読みます、小田原の古名とのこと)、やぶきたの1番茶をいただきました。神奈川県小田原市の如春園(じょしゅんえん)の紅茶です。緑っぽい香りがする、きれいな味わいの紅茶で、渋みもちゃんとありました。お茶請けは「自家製甘酒のアイスクリン」。甘みがちょうど良くて、身体に染みるようなおいしさ。国産紅茶の種類は、有機無農薬を選んでいるので、そんなに多くはありません(それでも10種類以上にはなるかな?)が、ひとつずつ大切に提供している感じがして、気持ちいいです。開店直後に行ったので、中野さんともゆっくりお話ができ、これもトクした気分です。次に行く時はご飯をいただきましょう。(2016年12月12日、月曜日訪問、杉並区高円寺南3-46-2。富士川食堂2階)


「地紅茶」の「地」の意味を考える

NHKワールドTVで「高知」「四万十」のことが放送されました。アーカイブをWEBで見ることができます。全編「英語」です。高知のお茶が登場するわけではありませんが、「地紅茶」を考えるヒントがあると思い、紹介します。

写真にあるのは「四万十地栗」の商品群で、このパッケージデザインをした梅原真(うめばらまこと)さんが、この番組のメーンキャラクターになっています。私は四万十の紅茶作りをお手伝いしたことから、梅原さんとも一緒に仕事をする機会に恵まれ、その考え方におおいに刺激を受けています。

番組では梅原さんのデザインを、「地=deeply rooted in local history and nature」を切り口にして考察しています。

私たちは、デザインは都会的なもの、デザイナーは都会的な職業と思いがちです。しかし、番組では、とても薄く漉かれた土佐和紙を取り上げ、それを漉いた地元の作家さんに「高知に原料があり、きれいな水があるから、代々、和紙が作られてきた」と語らせています。つまり、工芸と「地」は不可分であると。この場合の「地」には、歴史や自然だけではなく、暮らしも含まれるでしょう。

さて「地紅茶」です。繰り返し説明していることですが、「地紅茶」や「和紅茶」は「考え方」です。私はそのように考え、この言葉を使っています。茶業は地域に根付いたものですから、「地」が当たり前すぎて、生産者の方はあまり意識しないのかもしれません。でも、せっかく新しい試みとして紅茶を作るのなら、「地」を意識して欲しいと思います。「地元産の茶葉を使っているから地紅茶」だけの“できちゃった紅茶”のままでは、寂しいと思います。

(8月23日書き込み)

 

文頭の「NHKワールドTV」にカーソルをあて、クリックすると、そのサイトに移動できます。ただし、アーカイブがいつまで有効なのかは分かりません。

 

 


陣構に行きました。

8月4日(木曜日)。鳥取に行きましたので、鳥取紅茶をつくっている「陣構(じんがまえ)」まで足を伸ばし、橋井恭一さんに会ってきました。

陣構の訪問は2回目。初めて行ったのは10年以上前の「お茶祭り」。このときは鳥取から「紅茶列車」で移動し、現地で「茶摘みと紅茶づくり」を体験しました。私の地紅茶・和紅茶ライフはこのときから始まりました。いわば生誕の地の再訪です。

さて、陣構では平成25年から有機認定を受けていて、8月は除草に明け暮れているとのこと。ヤブキタ(3ha)が主力で、ベニヒカリ(40a)、オクミドリ(3a)、ホクメイ(3a)も試験栽培されています。一番茶は緑茶、二番茶を紅茶にしています。一番茶は生葉で約8トン(茶畑の面積がほぼ同じの加賀の紅茶の打越では生葉で約2トン、打越はもっと頑張らねば)。紅茶は製品で約500キロ(これは打越も同じくらい、ということは、と考えてしまいました。ほかの産地を見ることは自分たちのやっていることを振り返るために大事なことで)。

鳥取紅茶のBOP仕上げに興味があり「篩い」も見せていただきました。特に秘密や秘訣はなくて、丁寧に紅茶のサイズを揃えているだけのことでした。でもその当たり前のことが大事。鳥取紅茶の評価の高まりも納得がいきました。クラフトマン橋井さんのつくる紅茶に注目!です。

 

写真は茶工場裏のベニヒカリと、緑茶ラインを活用した萎凋槽。面白い発酵器もあったのですが、こんな時に限って携帯の電池切れ。橋井さんは今月、東京の展示会に出るとのこと、良い結果を期待しています。


地紅茶の可能性について

 

地紅茶の可能性について思うところを述べます。私は「紅茶づくりによる地域づくり」に可能性を感じています。それ以外に可能性という言葉からは「量的拡大」や「質的向上」くらいしか思いつきません。これが栽培に携わる農家の方だったら、別の視点で可能性を語るのでしょう。製茶の方、流通の方、喫茶店のようなサービス提供の方など、携わる分野によって、見えている可能性も異なるのだとしたら、それを聞いてみたいと思います。

 

紅茶づくりと地域づくり

 

さて、紅茶による地域づくりを語る前に、言葉の意味をはっきりさせておきます。地域づくりのために紅茶をつくっている人はいません。加賀藩主の前田利常が加賀藩の産業振興のために茶畑をつくった、というような昔のことは別にします。

いまの地紅茶を見る限りは、地域に茶畑があるから、それを地域づくりに活用した、というのが実情です。これを「地域づくりで紅茶をつくっている人」と呼ぶことにしましょう。私は、生産者ではありませんが、こちらの側に属しています。これと対立する概念として、後に述べますが、「生業で紅茶をつくっている人」があります。

 

高梁紅茶の地域づくり

 

紅茶づくりによる地域づくりとは、たとえば、高梁紅茶が行っている荒廃茶園復興プロジェクトがそうです。生産者と地元の大学生が協働で取り組み、小さいながらも茶園が蘇り、今年は製品(緑茶、紅茶)もできそうです。地元農家のみなさんも、このケースを目の当たりにし、気持ちに変化が現れています。住民の気持ちに変化が起きること、これが地域づくりです。

 

加賀の紅茶の地域づくり

 

私がお手伝いしている加賀の紅茶の事例も紹介します。生産者組合と小売店組合との協働で紅茶づくりを始めて今年で7年目になります。おかげさまで毎年完売の人気商品になり、茶工場をリフォームし、紅茶専用ラインを導入することもできました。また、昨年あたりから緑茶の人気も高まり、増産され、全体の売り上げが伸びています。お茶づくりを手伝う人も増え、後継者育成が進んでいます。今年は茶工場でお茶まつりも開催しました。紅茶づくりで地域の人の気持ちが変化し、茶工場などの施設にも変化が起こり、地域にも変化が現れています。これが地域づくりです。

 

地紅茶が地域を変化させる

 

ここからは我田引水になります。このような変化は、緑茶だけをつくっていたら、決して起きませんでした。地域にはなかった、紅茶という新しいモノが、地域の人たちを刺激しました。これが地紅茶の持っているパワー、可能性です。

 

地域づくりと地域おこし

 

ところで「地域づくり」を「地域おこし」と読み替える人がいます。言葉の意味に大差はないのですが、読み替える人は「地域おこし」に薄ペラなイメージを抱いているのかもしれません。新茶ができたら地域おこしイベントとして新茶まつりを開くヒネりのなさ。見よう見まねでつくった紅茶に地域名をつけて道の駅や直売所に並べる、地域おこしとしての特産品開発、などなど。

 

地域づくりの紅茶と生業の紅茶

 

地域おこしにこのような底の浅いイメージがあるとするなら、「生業で紅茶をつくっている人」は、そんな生産者やそんな紅茶と一緒にして欲しくないと思うかもしれません。ここでは、生業を、紅茶づくりで生計を立てるとともに、生活時間の大半を紅茶づくりに当てるなど、紅茶づくりがライフスタイルになっていることの意味で使いました。

全国地紅茶サミットでは、「地域づくりで紅茶をつくっている人」と「生業で紅茶をつくっている人」を区別せず、同じ舞台で意見交換できるようにしています。理由は、線引きが難しいという現実問題と、どちらの参加も必要であると世話人会が考えているからです。

 

生業の紅茶と地紅茶サミット

 

このことで、「生業で紅茶をつくっている人」が、自分たちは歓迎されていないと感じるとしたら、あるいは、ここは自分たちの舞台ではないと感じるとしたら、それは仕方のないことです。

実際のところ、地域づくりで紅茶をつくっている人たちと話が合わず、生業で紅茶をつくっている人が、サミットを離れていったことがあります。その方は離れることを表明されたので、その後も時間をかけて話し合い、数年後に戻ってきていただきました。ご自身の筋は曲げないまま戻ってこられました。

もちろん、反対のケースもあります。「地域づくりで紅茶をつくっている人」で、いつのまにか来なくなった人もいます。これを引き止めることはできません。サミットは人間のやっていることですから、不手際があったり、行き違いがあったりすることは避けられません。

ここまで書いて気がついたのですが、徳田さんのご指摘はこれなのでしょうか。つまり、facebookでは真意が伝わらないので安易に書くべきではない、と諌めたのかもしれません。

 

地紅茶サミット世話人会

 

次に全国地紅茶サミットと世話人会の関係について説明します。世話人会はサミットを主催した経験のある者の有志で構成されています。世話人会はサミットを円滑に、かつ、持続的に開催するための調整役を務めます。

開催地を決めるのも世話人会の役割です。近年は産地から開催希望の声が届くようになりました。決定の経緯を透明化することを目的に、事前に開催企画書を提出していただき、それを参考に審査しています。

本年の奈良サミットはその方式で決めた第1号であり、来年の熊本サミットも事前に計画書を提出していただき、それを審査し、決定しました。

 

現地の自主性を尊重

 

開催地が決まると、現地に開催組織を作っていただきます。その地域の方が、組織づくりが苦手であったり、プログラムづくりが不得手であったりした場合は、世話人会がお手伝いをすることはありますが、基本は、現地の実行組織の自主性を尊重します。

世話人会としては、これまでに開催したサミットとの連続性や整合性に配慮して欲しいとの要望を述べることはします。また、これまでの開催経験で取得したノウハウなどを提供します。関与するのはその程度です。

 

サミット事業費の負担

 

ついでに言いますと、世話人会と開催地との間に金銭の授受はありません。世話人会は世話人の個人負担で運営され、サミットの開催費用は開催地のみなさんが調達しています。

 

世話人会の意思決定

 

世話人会の意思決定は合意形成を優先し、多数決で決めることはありません。世話人全員が同等であり、誰が中枢ということはありません。藤原さんが代表と呼ばれることを世話人は誰も否定しませんが、それは世話人の代表であるという意味であり、世話人会の「長」という意味ではないことの暗黙の了解があるからです。私自身はサミット当日に進行担当として、舞台に上がることがありますが、それも役割分担の結果に過ぎません。

 

地紅茶サミットのこれから

 

最後に「これからの地紅茶サミットは地域づくりの色合いを強めていく」と予測した背景を説明します。繰り返し書きますが、国産紅茶を取り巻く環境が変わり、多くの方が国産紅茶の世界に参入してきました。私たちの全国地紅茶サミットも私たちの意志とは関係なく、ユーザーから選ばれる立場になっています。こうしたケースでは他の国産紅茶イベントとサミットとの違いを強調するのが一般的な戦術でしょうが、私たち世話人会はそれほど器用ではないので、自分たちの得意なフィールド、すなわち、地域づくりでやるのが適当と考えました。

そして前項で書いたように、サミットでは現地の実行組織の自主性を尊重していますので、私が考えるユーザーとは、サミットの開催を検討する生産者や産地の人たちのことになります。私は世話人のひとりとして、サミットの開催に関心のある生産者に対して、地紅茶による地域づくりをテーマにしたサミットの開催を呼びかけて行きます。

 

それがなんらかの可能性をすでに仕分けていると言われたら、確かにその通りです。自分のつくっている紅茶を地紅茶であると認めている者が地紅茶サミットを開くのですから。
(7月25日書き込み)

 


Uターンして対馬紅茶をつくることになる大石裕二郎さんが、対馬に戻る前に、金沢まで訪ねて来られました。一昨年の金沢サミット、昨年の下田サミットに続き、お会いするのは3回目です。打越の茶工場、茶畑、丸八製茶場、紅茶専門店ポーチコ、ぶどう農家、農事法人が経営する食品スーパーなどを案内しました。道中に私が話したことや、案内先で見たもの、聞いたことなどを熱心にメモされています。その様子から、余談になりますが、十数年前にお会いした、ある酒蔵の女性社長を思い出しました。

東京でのOL生活を満喫していた若い女性が、事情があって、突然、能登の酒蔵を経営することになり、親族も知人もいない能登にやってきた、というドラマのヒロインのようなお話。お酒に関しては全くの素人だったので、私の酒仲間が企画している酒蔵見学に彼女も同行したところ(もちろん見学先の酒蔵にはその旨を伝えた上で)、当たり前だけど、われわれ酒呑みとは桁外れの真剣さで、蔵元や杜氏さんの話を聞いていました。いまや彼女の造るお酒は全国区になっています。営業マンから対馬の農家に転身される大石さんが同じ「熱」を発していると感じました。

さて、道中で大石さんから聞かれ、きちんと答えられなかった質問があります。地紅茶のこれからについてです。きっとこれを聞きたくて金沢まで来られたのに。タイミングはズレましたが、思うところを書くことにします。私は茶業全般に対して発言できるほどの知見もありませんので、私が関与している全国地紅茶サミット(リアルサミット)の将来について私見を述べます。私見であり、地紅茶サミット世話人会の総意ではありません。また、facebookグループ全国地紅茶サミット(バーチャルサミット)についての見解でもありません。念の為に。

今年に入ってから地紅茶、和紅茶、国産紅茶を取り巻く環境が明らかに変わってきました。雑誌の取り上げ方が「珍品扱い」から「トレンドの先取り」に変わりました。マスコミもそれに追随し、NHKテレビ「あさイチ」に丸子紅茶の村松二六さんが登場していました。

国産紅茶のフォーラムや試飲販売会などの大規模なイベントが今年はいくつも開かれます。国産紅茶のマーケット(市場)を開設する動きも顕在化しました。地紅茶にビジネスチャンスが到来したのだと思います。

全国地紅茶サミットの目的が経済振興や産業振興であるならば、この追い風に乗り、イベント業者などと連携し、見本市や物産展のような商業イベントに仕立てていく方向もあるのかもしれません。しかし、残念ながら私にはその能力がありません。そして、肝心なことは、私自身が全国地紅茶サミットの目的が「地域づくり」であることを思い出したところにあります。それが全国地紅茶サミットの存在意義であることに改めて気がつきました。

近年のサミットは多くの集客が見込める都市部で開催し、その集客数で事業成果と地紅茶の知名度を計測してきました。それはそれで大事なことですが、少しばかり集客できるようになったからといって、自分自身を見失ってはいけません。にわかに台頭してきた国産紅茶イベントが、それを気づかせてくれました。

全国地紅茶サミットの基本は生産者主催、産地開催にあります。たとえ多くの集客が見込めない人里離れた山奥であったとしても、そこが志の高い生産者のいる志の高い産地であるならば、サミットを開く意義は大いにあります。集客は結果に過ぎず、目的ではありません。

従って、全国地紅茶サミットのこれからは、地域づくりの色合いを強めていくであろうと、予測しています。紅茶をつくりながら中山間地の地域づくりを進めている人たちと一緒にサミットを開き、同じような課題に取り組んでいる全国の産地や生産者とネットワークしていきたいと考えています。

紅茶による地域づくりについては別の機会に書きます。

 

 (7月22日書き込み、写真は19日に撮影した打越の茶畑)


7月16日(土曜日)。KJ法で「アイディア発想」から「構想立案」へと企画づくりを進めています。岡山県高梁市で行った高梁の荒廃茶園復興プロジェクトで、参加した大学生たちとアイディア発想のワークショップを開きました。そのときに出たアイディアを、わが家に持ち帰り、ひとりで整理しています。荒廃茶園の活動は4年目になり、茶園も復興しつつあります。復興茶園では今後は収穫が始まり、そのお茶をどのように活用していくかのアイディア出しです。この日は時間がなくて、アイディアを出すだけで終わりました。これをなんとかカタチにし、商品化にこぎつけるのが、協力してくれた大学生との約束でもあり、ひとりKJをやっています。これが実はなかなか楽しいのですよ。ダイヤモンドの原石のような、磨けば光るアイディアの宝庫。なんか面白いことを、復興プロジェクトのみなさんにお見せできそうです。(7月17日書き込み)

 

 


岡山県高梁市での荒廃茶園復興プロジェクトに参加してきました。午前中は農作業を手伝い、午後は私の持ち込み企画で、復興茶園で収穫するお茶の商品化をテーマにした、商品アイディア発想ワークショップをさせていただきました。プロジェクトに毎回参加しているノートルダム清心女子大学”二階堂ゼミ”の女子大生のみなさんも、いきなりのアイディア発想にも関わらず、とっても協力的で、スムーズに進められました。今日はアイディア発想までで、構想立案は高梁紅茶の藤田さんたちがやることに。ところで、このプロジェクトは4年目になりました。私は毎回参加していますが、これは地元のみなさんが受け入れのお世話をされているからできること。今回はワークショップ会場に4年間の推移の写真展示までしていて、そこまで丁寧に準備される藤田さんご夫妻に、心から拍手をしたいと思います。世話人はとても大事な役割です。(平成28年7月9日)


気になっていた雑誌「Discover Japan7月号を買ってきました。4ページにわたり地紅茶の記事が掲載されています。この記事の情報源は地紅茶サミット世話人会の藤原一輝さん。全国地紅茶サミット(年1回開催しているリアル・サミット)で親交が生まれた生産者さんの紅茶を中心に紹介されているように感じました。加賀の紅茶も載せていただいています、藤原さん、ありがとう。地紅茶が雑誌などで取り上げていただけることが増えてきました。大きな波がくるのでしょうか。参考までに写真が載っていた紅茶をメモしておきます。

那須野紅茶(栃木県)雪国紅茶(新潟県)しょうが紅茶(茨城県)熟果蜜香(埼玉県、第10回サミット)ひのはら紅茶(東京都)開国下田紅茶(静岡県、第3回、14回サミット開催)丸子紅茶(静岡県、第9回サミット)五月紅茶(静岡県)富山くれはの紅茶(富山県)加賀の紅茶(石川県、第2回、13回サミット開催)和香葉(岐阜県)三河わ紅茶(愛知県)京都南山城紅茶(京都府)つきのかをり(奈良県)自然栽培紅茶(奈良県、本年12月に第15回サミット開催)熊野紅茶いろかわ(和歌山県)はせがい紅茶(兵庫県、第6回サミット開催)高梁紅茶(岡山県、第11回サミット)とっとり紅茶(鳥取県・第1回、4回サミット開催)出雲国の紅茶(島根県)たかせのべに茶(香川県)しまんとRED(高知県、第7回サミット開催)紅・八女津媛(福岡県、第8回サミット開催)うきはの山茶(福岡県)うれしの紅茶(佐賀県、第12回サミット開催)対馬紅茶(長崎県)きつき紅茶(大分県)天の生姜紅茶(熊本県)日之影紅茶(宮崎県)夢ふうき(鹿児島県)。(平成28年6月19日書き込み)

 

 


和紅茶ゼリーを失敗せずにつくれるようになりました。粉末を使っているのでエラそうなことは言えませんけどね。使ったのは開国下田紅茶(吉田松陰=甘夏みかんのフレーバードティー、リーフタイプ)、フルーツの雰囲気を出したくてゼリーにしました。あとは糖分と柔らかさをどこまで調整できるか、ですね。

 

さて、ついでだからお勉強の成果を披露しておきます。

ゼリー(jelly、ジュレ=仏=gelee)の語源は「固まる」であるらしいので、ゼラチンを使わなくても、例えば「寒天ゼリー」のようなネーミングも間違いではない、かもしれません。ゼラチンが牛や豚からとりだした膠成分(タンパク質)であるのに対して、アガーや寒天は天草などの海藻からとりだした繊維質(消化されない炭水化物)。

 

栄養価でいうと、タンパク質であるゼリーが高く、加糖するのでカロリー数がより高まります。アガーもやっぱり加糖したほうがおいしいのでカロリー数はそこそこになります。寒天は加糖しないほうが和紅茶らしくなりますが、黒蜜などの甘いものをかけたくなるので、結局カロリー数はあがります。スイーツをつくっているのだから当たり前のこと!(と、のり突っ込みしてみる)。(5月14日書き込み)


佐々木智子さんのコーディネートでBUNROKU薩摩英国館にうかがい、田中京子館長とお会いしてきました。営業時間中でお忙しいところを、お付き合いいただき、なのに、お話に夢中になって写真を撮らずじまい!2002年にべにふうきを植え、2007年にはイギリスで金賞受賞(GTA)。50代の後半から始めた紅茶事業を、15年かけて世界に知られる紅茶をつくられた方。まもなく紅茶づくりが始まり、大阪と鹿児島を往復する日々になるとのこと。全量手摘みで、一回の製茶量は少量でも、ワンシーズンの製茶回数はかなりになるとも話されていました。紅茶づくりは「館長さんの余技」ではなく、汗を流して作っていることを知り、「やっぱりそうだよな」となんだか勇気づけられました。カフェではクリームティーをいただきました。紅茶は夢ふうきシングルエステート、シッキム、紅ひかり。シッキムは初めて知りました、素晴らしい香りです。(4月2日訪問、3日書き込み)

 

 

和紅茶が伝えるもの

 

和紅茶専門店紅葉(くれは)店主の岡本啓さんが3月16日のfacebookで和紅茶のことを書きました。それに対する私のコメントを紹介します。facebookに載せたものを一部加筆しています。

 

和紅茶は、岡本さんも述べられているように、「考え方」です。物の名前ではありません。私を含めて中高年の日本人は、紅茶を舶来の高級な飲み物と思い込んでいます。あるいは、紅茶の本場は英国であると。それは間違いではありませんが、日本人が世界中を旅するようになり、また、世界から情報が入ってくるようになると、世界にはいろいろなお茶があり、いろいろな飲み方をしていることが次第に知られようになりました。

英国流は確かに本流かもしれませんが、たとえば、インドやトルコではチャイで飲むように、その国や地域によって独特の飲み方があり、その違いを面白いと考える人が、特に若い人の中から台頭してきました。

「和紅茶」はその流れを汲むものです。本場英国の紅茶に絶対的な価値を置くのではなく、日本の生活や文化に合わせた“日本らしい紅茶”をつくろうと考えました。その考え方を広めるために考案したネーミングが「和紅茶」です(2003年)。

岡本さんが述べられているように、和紅茶という言葉や概念を、多くの人が使うようになりました。これからは「和紅茶」の中身を充実させる時代であると考えます。

丸子紅茶の村松二六さんは、一貫して品質向上に取り組み、そのノウハウを公開してきました。岡本さんは和紅茶を3タイプに分類し、それぞれのおいしい淹れ方を提案しています。渋谷のヒカリエの“d47ミュージアム”で開催された「2016食の活動プロジェクト」では、“食の生産者は「つくる」から「つくり、伝える」活動家へ”とのテーマで、月ヶ瀬健康茶園(奈良)、太田重喜製茶工場(佐賀)、天の製茶園(熊本)、宮崎茶房(宮崎)を紹介しました(2016年2月視察)。

和紅茶と名乗るときに、その特徴的な香りや味はなんでしょう。和紅茶をサービスするときに、どのようなスタイルで提供したら、和紅茶らしいのでしょう。そして生産者は和紅茶でなにを伝えたいのでしょう。

 

私が住む石川県の偉人のひとりに、雪の結晶の研究家として知られた中谷宇吉郎がいます。彼が残した言葉に「雪は天から送られた手紙である」があります。それを借りるなら、全ての農作物に当てはまるのですが、「お茶は産地から送られた手紙」です。そのような気持ちを込めて和紅茶を作りたいものです。そのような心構えで和紅茶を味わいたいものです。(3月22日掲載)


東京2月ツアー日記

 

東京2泊3日、○○探しの旅をしてきました。○○にどんな言葉を当てたらいいのだろう。それを書いてみます。滞在時間は2月9日(火曜日)の午後4時から11日(木曜日)の早朝6時までの38時間。

まず、東京駅のエキナカにある「ニッコリーナ」に行きました。良品工房の白田典子さんの目利きで選んだ日本各地の地域特産品(食品が多い)のセレクトショップ。店員さんの応対が丁寧なこと、季節ごとに「特集」を組んだ展示台もあり、上京の度に訪問しても飽きないこと。今回は以前に購入したジャムをもう一度買うために行きました。あるべき場所に置いてないので、店員さんに聞いたら、入荷したばかりです、おいしいですよね、と言ってくれて、好感度ふたたびアップ。

次に行ったのが浅草の「まるごとにっぽん」。昨年末にオープンしたばかりの、こちらも地方の隠れた名品を集めた「新しい」商業施設。モノを売るだけでなく、コト(イベント)や体験もできるようです。1階「まるごとにっぽん蔵」には、石川県の産品もいくつか置かれていて、そのチョイスが「?」という感じ。商品開発の参考にしたいものもいくつかあったのですが、買い始めたらきりがないので、どっきりのいちご大福と、娘への土産のホヤ(岩手)だけを購入。

翌日は東京ビックサイトで開催中の「こだわり食品フェア」に行きました。これも東京に販路を求める地方の食品メーカーや生産者などが出展している巨大な見本市です。入口近くに石川県のブースがあり、顔見知りの方にご挨拶。それから2時間半、会場を歩き回りました。会場が広く、出店数もアイテムも多く、来場者も多いので、お茶に絞って情報収集。紅茶を出品している生産者もいて、そこでは地紅茶サミットにお誘いしてきました。サミットのことを知っている人がいたのには驚きです。

午後から銀座「ウエスト」でドライケーキを購入、カフェでバタークリームケーキと紅茶をいただく。その後、渋谷ヒカリエの「d47ミュージアム」で「食の活動プロジェクト」を見学。奈良の月ヶ瀬健康茶園、佐賀の太田重喜製茶工場、熊本の天の茶園など、地紅茶サミットで知り合ったお茶農家さんたちが選ばれていて嬉しくなる。同フロアの売店もチェック、米麹紅茶なる珍品を購入、同フロアのカフェで「屋久紅茶」と「富山のプリン」で休憩。

夜は新橋のとある会議室で「あしもと逸品プロジェクト」の2月月例会に参加。ここの会員が1月に七尾ツアーをしてくれたので、そのお礼とツアーの報告を行った。翌日は朝一の新幹線で帰るため、懇親会にはでないで宿にもどる。ざっとこんな感じ。

で、お気づきとは思いますが、東京で「田舎探しの旅」をしたことになります。不思議ですね。でも、よく考えると東京は田舎の産品の集散地なので、わざわざアンテナショップや展示会に行かなくても、そこらにあるものが田舎の産品ということになります。まぁこれは極論ですけどね。

 

で、今回の上京で直面させられたのは、強烈な個性が求められているということ。うすうす感じてはいたのですが、たとえば「加賀の紅茶」の東京売り込みが進まないのは、私自身の旗色が鮮明でないから、ということを認めざるを得ません。いちから出直しです。

(3月12日書き込み)