日常茶飯事(H25年4月)


歓迎!迫田司さま。

 

迫田司さんを金沢にお呼びします。和紅茶のお知らせをご覧ください。そこで、彼のエッセイ集「四万十日用百貨店」を紹介します。2009年秋に発表され、それを読んで書いたものです。

 

四万十日用百貨店

 

四万十に移住したグラフィックデザイナー迫田司氏が綴った田舎暮らしのエッセイ。面白いなぁ、うまいなぁと感心して読み進むうちにウルッとくる、罪作りな一冊である。

この本には高知新聞に2007年10月から年末まで掲載された56本のエッセイが載っている。四万十で日常的に使われている道具類から触発されたことを、約1200文字の本文と数行の写真説明で書いている。

連載1作目に選んだ日用品は軽四トラックである。軽トラには運搬以外にも、荷台をテーブル替わりに屋外宴会ができるなど、田舎らしい活用法があることを紹介している。それは同時に興味深い田舎生活の紹介にもなっていて、巧みな描写が読書を加速させる。

エッセイ後段では、歌う旅芸人「う~み」がふらっと四万十にやってきて、軽四トラックの荷台で即席ライブをしたことを記している。小学校で借りた足ふみオルガンを荷台に載せ、四万十のたんぼ道で弾き語りをした。田植えの手を止め、地元の人たちが畦道に腰かけ、聞き入ったのだという。まるでミュージカル映画のような田舎暮らしではないか。新聞連載のスタートにふさわしいエピソードであり、これから楽しいことをたくさん語りかけてくれそうでワクワクする。

特に心を動かされたのは、猪を捕獲する檻の話とお葬式の話である。どちらも生命について考えさせられる。

猪のエピソードは、檻に捕らえた数頭の猪を猟師が次々と銃で撃つという、刺激的なものである。銃声の後に来る無音、その場に放置されたような読後の静寂。

それで思い出したのだが、あるエコ系市民団体の収穫祭で、ニワトリを絞めるところをこどもに見せる計画を立て、大論争になったことがある。結果的には実行しなかったのだが、私はその議論をWEB上で見ていて、賛否のどちらにも違和感があり、議論に参加しなかった。その理由が、この猪の話を読んで、ようやく分かった。簡単なことだった。ニワトリ議論は、賛否どちらも、都市住民の空論にしか聞こえなかったのである。命のやりとりは見世物であってはならない。

これから読む人のために、詳しくは書かないが、お葬式の話も心が洗われる。田舎も都会も命に変わりはないはずだが、田舎の方が命との向き合い方が生々しく、ストレートなのかもしれない。

迫田氏の文章に心打たれるのは、四万十に根をおろして生きていこうとする「覚悟」が伝わるからである。迫田氏はその覚悟を、肩肘張らず、にこやかに表現できる人である。

 (4月11日アップ)

 


歓迎!迫田司さま。さこちゃんが写っている写真を集めてみました。

 

写真1:迫田さんの仕事場「木賃ハウス」のキッチン。2008年11月に訪問。

 

写真2:高知の三人衆、畠中智子さん、畦地履正さん、迫田司さんで、四万十の「ノウハウ移転」の研修をしているところ。智子ねえさんのファシリテートで、さこちゃんが四万十ドラマの会報「rever」の説明をしている。会場は能登だと思う。2008年11月。

 

写真3:これも高知三人衆、さこちゃん、コピーライターの池田あけみさん、リショーさん。このときにすでに地デザインの考え方を提唱し、あけみねえさんも土着のライターを自称していた。ノウハウ移転の2年目、七尾で。2009年7月。

 

写真4:これもノウハウ移転。恋路での合宿。飲み会で披露した四万十グループの宴会芸、さこちゃんが仕切っている。2009年9月。

 

写真5:四万十ドラマの設立15周年記念イベント「ドラマのドラマ」を道の駅「四万十とうわ」で開催。このイベント会場のデザインはさこちゃんの手によるもの。2009年10月。

 

写真6:同じく「ドラマのドラマ」で著作「四万十日用百貨店」を販売するさこちゃん。2009年10月。

 

写真7:ノウハウ移転の能登会議。森山奈美さんがいる。2009年11月。

 


庭の千草

 

夕暮れの庭を見てたら、庭の千草をハミングしてた。秋の歌だけどね。名前を知らないのもナニだから、図鑑を見たり、WEBで探したり。ジュンベリーの芽吹き、木瓜の蕾、喇叭水仙、立金花。(4月2日、撮影、書き込み)